東北大学学友会写真部

Tohoku Univ. Photo Club

F値について

更新日:2020/9/12

カテゴリー:ブログ

書いた人:神

F値ってなんだよ・・・。

「F値ってなんだよ・・・。」
カメラをやっている人なら一度はこの疑問を持ったことがあると思います。僕もそうでした。カメラを始めたばかりの皆さんは今まさにこの疑問と格闘している最中なのではないでしょうか。

F値ってなんの数字?

F値は1.4や4.0などのように数字で表します。例えば、このレンズにはF値を変更するためのリングがついていて、1.4から22まで数字がふってあります。この数字は一体何を表しているのでしょうか?

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この数字はレンズの焦点距離と口径の比を表しており、この比を口径比と呼びます。例えば焦点距離が50mmのレンズの場合、F1.0なら口径が50mm、F2.0なら口径が25mmになります。したがって、F値が大きくなればなるほど光の通り道が小さくなって暗くなります。

F値を変えると明るさが変わる!

F値を大きくすることを「絞る」と言います。F2.0からF4.0に絞ると口径が半分になるので、口径の面積は1/4になります。したがって、取り込める光の量が1/4になるので、他の設定(シャッタースピードやISO感度など)が同じなら、F4.0で撮った写真はF2.0で撮った写真に比べて暗くなります。

左はF1.4、右はF2.8のときのレンズの口径の様子です。F2.8のときはF1.4のときに比べて光の通り道が狭くなっていることがよくわかると思います。

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F値を大きくして光量を少なくすることによってシャッタースピードを遅くし、水の流れや物の動きを撮影することもできます。右の写真はF14、シャッタースピード1/8秒に設定して滝の流れを表現しました。(写真をクリックすると拡大して表示します。)

作例

F値が変わるとボケの量も変わる!

F値を変えるとピントが合う範囲(=被写界深度)が変わります。F値が小さいとピントが合う範囲は狭く、ボケの多い写真になります。逆に、F値を大きくする(=絞る)とより広い範囲にピントが合うようになります。

左の写真はF2.8で撮影しました。絞りを変えるリングのあたりにのみピントが合っています。一方、右の写真はF22で撮影しました。リングのみではなく、レンズ上部の文字にもピントが合っているのがわかると思います。 

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ボケを利用すれば背景などの余計なものをボカして自分の見せたいものを引き立たせることができます。左の写真はF1.4で撮影しました。背景が全部ボケていて、主題の中央の花が際立っています。(写真をクリックすると拡大して表示します。)

作例

F値を自分で設定するには?

F値を自分で自由に設定するには、カメラの撮影モードをM(マニュアル)モードかA(絞り優先)モードにする必要があります。MモードではF値だけでなく、シャッタースピードやISO感度など、全ての項目を自分で設定する必要があります。一方、Aモード(もしくはAvモード)ではF値のみを任意の値の設定することができ、他の項目はカメラが自動で設定してくれます。

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▲撮影モードを変更するダイヤル。筆者は大抵Avモードに設定して撮影しています。

終わりに

F値についてはとりあえず、

  • F値が小さいと明るく、ボケの多い写真が撮れる。
  • F値が大きいと暗く、隅々までピントの合った写真が撮れる
  • と覚えていくと良いと思います。ひとまずこれさえ覚えておけば、「写真が暗くなってしまうときにはどうすれば明るくなるのか?」「背景のボケた写真を撮るにはどうすればいいのか?」などの疑問も解決すると思います。

    また、カメラの設定にはF値だけでなくシャッタースピードやISO感度など、様々な項目があります。これらとF値の関係がわかればさらに写真が楽しくなりますよ!他の項目についても今後解説していく予定なのでお楽しみに〜。
    最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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