東北大学学友会写真部

Tohoku Univ. Photo Club

構図について①

更新日:2020/9/20

カテゴリー:ブログ

書いた人:神

構図とは?

一枚の写真の中には様々な要素が含まれています。この要素の配置を構図といいます。同じ場所・同じ時間に撮影した写真でも構図を変えることによって印象は大きく変わります。また、構図を工夫することによって写真の主題や意図を伝えやすくすることもできます。
今回は定番の構図パターンや構図に使える要素をご紹介します。次回「構図について②」では実際に写真を撮影するときの構図の組み立て方をご紹介しようと思います。

いい構図とは?

そもそもいい構図とはなんでしょうか。人によっていい構図の定義は違うかもしれませんが、筆者は「自分の意図・見せたいものが簡潔に伝わりやすい構図」がいい構図だと考えています。(異論は認めます。)
なので、なるべくシンプルで、かつ主題に意識を持っていきやすい構図を目指して勉強していきましょう。

定番の構図

まずはいくつか定番の構図パターンを紹介していきます。構図パターンを活用するだけでも写真の印象はかなり変わると思います。

  • 三分割構図
  • 定番構図の中で一番使いやすいのが三分割構図です。筆者もよく使います。画面を縦横に三分割するラインを基準に要素を配置する構図で、写真内の要素を整理しやすくなります。

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    上の写真では、右側1/3を木の幹に、左2/3をボケた桜にしています。また、ラインが交差するところに桜の花を配置しています。このように配置することによって、主題である桜の花が引き立つだけでなく、背景の要素もスッキリします。

  • 二分割構図
  • 画面をに分割するラインを基準に要素を配置する構図です。2つの要素を対比させることができます。

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    上の写真では上半分に傘、下半分に傘の向こう側の景色を配置して、2つの要素を対比させています。

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    また、対角線で二分割することもできます。少し大雑把な分割ですが、上の写真では対角線の下側に主題の七夕飾り、上側に副題の背景を配置しています。

  • 日の丸構図
  • 被写体を画面の真ん中にドーン!!と置く構図です。何を写したいのかは明確になりやすいですが、作品が単調になってしまう危険性があるので注意が必要です。手っ取り早く自分の見せたいものを見せるにはもってこいの構図です。

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    真ん中にお狐様のご尊顔をドーンと置きました。可愛いですね。

  • トンネル構図
  • トンネルのように、主題が福大に囲まれる構図です。主題と副題のコントラストによってより主題を引き立てることができます。

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    周囲を暗く、中心部を明るくすることで中心に配置した縁側部分が際立つようにしました。

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    周辺部をボケた緑の葉で囲い、中心部にカラフルな幕を配置することにより、色の違いから中心の主題を際立たせています。

    構図に使えるその他の要素

    構図パターンというほどではありませんが、写真を撮るときに要素としてよく使えるものもあります。

  • 曲線
  • 曲線は視線の誘導に有用です。道や川など、曲線は日常の中にあふれているので視線誘導のため副題に使いやすいですし、主題としても使うことができます。

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    一枚目も二枚目も手前から奥に向かう曲線を配置することによって視線の誘導を狙っています。

  • 放射・斜線
  • 雲の隙間から漏れ出る光や奥にすぼんで行く道など、放射状に見えるものも曲線同様視線の誘導に有用です。また、奥行き感を演出することもできます。

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    この写真ではビルを見上げるように撮り、視線が周辺から中心へ向かうようにしました。また、ビルが手前から奥に向かっているように見せることで空の狭さも表現しています。

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    逆に、この写真では奥から手前に向かってくるように道(?)を配置することによって奥行き感を表現しています。

  • 同じ形のもの
  • 同じ形のものを並べることによって幾何学的な模様を作ったり、より印象的に対象物を見せることができます。同じ形のものは日常に溢れているので、ぜひ探し絵みてください。

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    斜めのラインだったり・・・

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    縦のラインだったり・・・。

    まとめ

    いかがだったでしょうか?簡単な構図パターンを意識するだけでも写真の印象は大きく変わります。また、他の人の写真を見て、どのような意図でその構図にしたのかを考えると、構図の勉強になると思います。
    構図は一眼レフでもスマホでも、カメラの性能に関わらず使えるテクニックです。ここでは紹介しきれなかった構図パターンや要素もあるので、興味があれば是非調べてみてください。

    次回は実際に写真を撮る際に、どのようにして構図を組み立てていくかをご紹介します。お楽しみに!!
    最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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